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9日目の2007年5月12日は、快晴の中、甲府を10時に出発です。
めざせ登山の面々も、いよいよ昔登った山々が現れご機嫌です。
相生歩道橋から国道52号を西に向かい300mほど行くと県民ホール
辺りで
鳳凰三山がくっきり顔を出しました。筆者も最後に登ったのは
20代のときの正月休みでした。まだ雪をかぶったその峰々を望むと
また登ってみたくなる思いが湧いてきます。


市の中心部というのに、しっかりとした土蔵が残ります。光雲寺まで行くと国道は
左に大きくカーブして行き、今度は
白根三山が現れました。
右に富士山についで高い北岳があるのですが手前の山に隠れ見えません。
写真右に見えるのは間ノ岳、中央はは農鳥岳です。
共に3000mを超え、南アルプスを代表する山々です。


我々が、これから少しの間歩く
国道52号は、甲府警察署前から静岡市清水区までの101kmです。
甲府からすぐに南下すれば近いのですが、どういう訳か韮崎まで北上します。
きっと釜無川を安全に渡れるポイントが無かったのでしょう。案内板の清水とは逆方向へ
向かう変な場所ですが、やがて国道は笛吹川の支流である荒川へ向かいます。


荒川橋の上からは、右から甲斐駒ケ岳、鳳凰三山、間ノ岳、農鳥岳と大パノラマです。
この
荒川は奥秩父の金峰山に源を発し、有名な昇仙峡を下り、笛吹川へ合流し
更に釜無川と合流し富士川となって駿河湾へ注ぎます。


荒川橋の中ほどには、非常に珍しい橋の上のバス停があります。竜王へ向かう路線は
橋のたもとなのですが、甲府行きは何故か端の真ん中。どうしてこうなったのでしょうか。
そんなバス停からは
真っ白に輝く富士山がくっきりと見えます。


続いて渡る小さな橋は
貢川橋。その欄干は昭和六年竣工と歴史を感じます。
左手にマクドナルドがある辺り、ふっと右を歩いていて振り返ると
ブロック塀にきれいな絵が描いてあります。
子供の造形展と題したその作品は
落書きの多い中、対策としてアーティストによる壁画を取り入れた昔の桜木町駅を
思い出しました。そんな訳でもないのでしょうが、凄いボリュームで絵が並びます。

これが天然記念物の上石田のサイカチです。
サイカチって何だろうと思っていたら、樹木でした。
サイカチは川に生える木で、昔ここは貢川の
一部だったためここに生え、河川改修で
取り残されたものでした。樹齢は300年と言われ
地元の人からは夫婦サイカチと呼ばれていますが
実は両方とも雌木だそうです。そんなに大きな
木ではないのですが、幹は太くその表面は
荒々しく、川の中で生きてきた強さを感じます。

BMW、ホンダ、日産とカーショップが並ぶ貢川の交差点を過ぎると
曲がりくねっていた国道52号(美術館通り)も真っ直ぐになります。
右側には、子供が喜びそうなおじさんが立っていました。


前田橋南の交差点を過ぎると右側に現れるのはクリスタルミュージアム

石とガラスの世界が広がるミュージアム。原石のフロアーとギャラリーに分け、
クリスタルの魅力をお贈りいたします。 大地のぬくもり。静かなきらめき。さわやかな色合い。
自然の神秘。その奥に秘められた美しさを引き出し、その透き通った輝きを生かしつつ、
さらに磨きをかけて、親しみやすく姿を変えたクリスタル・ガラス。
 やさしい光の波長に満ちあふれた空間で、豊かなやすらぎを感じてください。
さまざまなクリスタルとの出会いを心ゆくまで、お楽しみください。

ミュージアムホームページより引用

年中無休で9:30〜17:30、料金は\500、興味のある方は足を止めてみては。


街道の正面に
甲斐駒ケ岳が現れたら、もうそこは芸術の森公園です。
そこには、県立美術館・県立文学館・茶室(素心庵)・こだま広場野外ステーシ
さんさん広場・彫刻・バラ園・駐車場が広がる緑溢れるスペースです。
私たちも目的はミレーの落穂ひろい、では県立美術館へ入ってみましょう。


広々としたエントランスを抜け、一番近くにある美術館へ早速入ります。

もちろん館内での撮影は禁止されて
いますので、これらの写真はレプリカを
撮ったものです。
夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い
The Return of Flock
種をまく人
The Sower
落ち穂拾い夏
Summer,The Gleaners


ミレーといえばMILLET、そうフランスの登山用品、特にザックを連想してしまうのは
私たちがめざせ登山隊だから。同じミレーでもこちらはパリの近郊フォンテーヌブローの森
外れにあるバルビゾン村に定住し近隣の風景を描いた
ジャン=フランソワ・ミレーです。
晩鐘や落ち穂拾いで有名なこの画家の作品がなぜ山梨にあるのか不思議です。
私たちがよく知っている落ち穂拾いはパリのオルセー美術館にあり構図は横です。
印象ではオルセーのものが広角レンズで撮影し、山梨のは望遠レンズといったところでしょう。
種をまく人も教科書に出てくる作品はボストン美術館にあり、こちらはミレーの伝記作家
からアメリカの鉄道王に渡り、その後フィアデルフィアの銀行を経て1977年
山梨にきました。構図はまったく同じですが絵の具が厚塗りになっています。
夕暮れに羊を連れ帰る羊飼いもオルセーにある羊飼いの少女そっくりです。
共に140年ほど前の作品ですが、活き活きと迫ってくるものを感じました。


常設展示室を抜けると、回廊となりその正面には、まるで絵画が飾られたように
富士が切り取られています。きっと建築段階で企画され実行されたものと思わずにはいられません。
もしかしたら、この絵画がこの美術館最大の作品なのかもしれません。


美術館の周囲には彫刻も多く、その中でひときわ目を引くのがこの
岡本太郎の作品
森の人です。小生の住む川崎市には岡本太郎美術館があり、彼の作品、人となりには
ずいぶん触れてきたので、ここで会えるとは思っても無く、感激しました。
青空と新緑によく映える作品だと言うことが、ここ山梨で分かったような気がします。


約1時間かけてゆっくり鑑賞することができ、今までに無い街道歩きとなりました。
美術館通りは道も美しく、広い歩道をのんびり歩くことができます
ふと左を見ると
面白い分水を発見、これも江戸時代からあるものなのでしょうか。


貢川団地入口交差点の向こうには甲府昭和インターと双葉SAに中間に当たる
中央自動車道が街道をまたぎ、その背景には
鳳凰三山が大きな視野を占めるようになってきました。


中央自動車道をくぐるところが、甲府市と
甲斐市の行政界です。
くぐり終えて50m、土蔵の陰で見落としそうな場所に日蓮の三百年と五百五十年、
二つの
遠忌碑が建っています。親の50回忌を迎えようとしている小生ですが
550年建っても法要を行ってもらえる日蓮は幸せかもしれません。
ちなみに今年(2007年)は七百二十五遠忌ということになります。


右に
健康ランド名取温泉を過ぎると、同じく右に竜王郵便局の立派な建物が
現れました。この先が
竜王駅前交差点で、ここを右折300mでJR中央本線竜王駅です。
我々はこの交差点の64m先、竜王新町の交差点を右折して双葉に向かいますが
それは次のページで。