大津その4

旧道に入ると「かねよ」がある。「鰻料理は逢坂山にひびくかねよが日本一」と詠われた
かねよで昼食としよう,この特鰻まむしが2,000円と決して高くはない。ご飯の中に鰻が
一切れまむしてあるのがたまらない。味は三島の桜家ほど濃くなく京都風かもしれない。
建物が渋いので聞いてみたところ,大津では一番古い大正時代の洋館とのこと。
再び国道と合流すると,走井餅と月心寺が有名である。あの名水餅をいただこうと店に
寄ってみたのだが,しまっていた。11年前おばあちゃんにお茶を入れていただき食べた
名水餅だったが,そのおばあちゃんも引退して,この国道沿いの店では商売にならないので
閉めてしまったそうである。しかし,となりの月心寺には名水が昔のまま井戸からこぼれ落ちていた。

走井


この名水は,第十三代成務天皇のお誕生の時,産湯に用いられたと伝えられる。
安永年間スウェーデン人ツンベルブが江戸に赴いた紀行に「どんな小さな茶屋にも
いつも米で作った白か緑の小さな菓子がある。旅人や輿夫はこれを買って茶と
ともに食べる。茶はいつも飲めるように用意されている。」と記されている。
関の清水走井などの清洌な水で立てられた茶ともにとったのが,
その菓子の名のおこりである。

 走井のかけひの水のすずしさに越えもやられず逢坂の関   清輔

大津市観光課

追分で国道を離れ交番を左に入る。ここからの旧東海道は,滋賀県と京都府の県境を
行くことになる。そして屋敷町のY字路を直進すると再び大津市なので,混乱する。
やがて国道一号線に出るので,右の写真の横断歩道橋へ登ろう。幅の広い国道を
歩道橋の上から見下ろし,再び旧道にはいると,もう京都は間近である。

三条大橋へ